S45Cの特徴
S45Cは、機械的強度の高さから機械部品として採用されることが多く、自動車のエンジン部品や機械要素部品に多く使用されています。
また、熱処理を行なうことで、引張り強度や硬度をなどを大きく高める事が出来るため、シャフトやピン、ボルトなどにも使用されます。
さらにS45Cは、安価で入手性が高いため、家庭用機器の部品や製造現場の治具など、さまざまな部品に採用されています。
S45Cの特徴として、以下があります。
①強度と硬度
S45Cは、炭素含有量が適度に高く、優れた強度と硬度を持ちます。この特徴により、前述したシャフトやピンなど、耐久性が求められる部品や構造材料として用いられます。
②耐摩耗性
S45Cは耐摩耗性が高く、摩擦や摩耗に強い性質を持っています。耐摩耗性という特徴から、歯車や軸受などの部品に使用されています。
③加工性
S45Cは加工性に優れ、機械加工に適した材料です。
S45Cの化学成分
S45Cは、主に鉄と炭素から構成されています。S45Cの化学成分は以下の通りです。
・炭素 (C): 0.42% – 0.48%
・シリコン (Si): 0.15% – 0.35%
・マンガン (Mn): 0.6% – 0.9%
・リン (P): 0.030%以下
・硫黄 (S): 0.035%以下
SS400とS45C
SS400とS45Cはともに炭素鋼であり、よく比較される材料です。
S45Cは、SS400よりも炭素含有量が高く、そのため硬度や耐摩耗性において優れた性能を持っています。一方、SS400は溶接や加工性に優れ、強度・硬度が特に重要視されない場合に使用されています。
S45CFとは？
S45CFは、S45Cに鉛（Pb）を添加し、被削性を向上させた材料です。化学成分はS45Cとほぼ同様ですが、鉛（Pb）が0.10％～0.30％含有されています。
