テーパーとは
テーパーとは、構造物の直径が先端に向かって先細りに傾斜している形状をいいます。私たちの日常生活の中でいえば紙コップや爪楊枝の先端などがテーパー形状にあたります。製造現場ではシャフトやスピンドルなどの部品において、雄と雌を共にテーパー形状による嵌め合い形状にすることで軸ブレを少なくしたり、音や振動を抑制することが可能です。
テーパーによく似た意味で使用される「勾配」がありますが、投影図又は断面図における相交わる2直線間の相対的な広がりの度合いを示す「テーパー」と、投影図又は断面図における直線の、ある基準線に対する傾きの度合いを示す「勾配」は共に傾きを示す言葉ではありますが、傾きを示す箇所が異なりますので特に注意が必要です。
テーパー加工のメリットとデメリット
テーパー加工のメリットは、先ほども述べました通りテーパー嵌め合いにすると軸ブレを低減することができ、それにより 不必要な音や振動を抑制することができます。テーパー加工は要求精度が高い箇所に使用されることが多く、 加工にも高い精度が必要となる点はデメリットとも言えます。
自動旋盤加工での基本的なテーパー加工方法
自動旋盤を使ってテーパー加工をする場合はテーパーの角度を求めなければいけません。テーパー角は以下の計算式で求めることができます。
テーパー率=(太い側の径-細い側の径)÷長さ
この時のテーパー角は、実際の角度ではなく長さに対する傾きの倍率で表されています。
回転するワークに切削工具を当てながら、先ほど算出したテーパー角度の通り斜めに旋削を行います。一般的には、片刃バイトで加工を行い、送り方向に対して切込み量を増やしていくことで、テーパー形状を成形できます。
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