真鍮の切削条件について

真鍮は加工しやすい素材の1つとして挙げられます。これは、真鍮が鉛やビスマスを含んでおり、熱伝導率が非常に高いためです。高温に熱することにより複雑形状への加工が可能で、導電性にも優れているため、電気部品を始めとする多くの複雑形状の製作に真鍮は用いられています。

優れた切削条件を持つ真鍮ですが、加工における課題もあります。例えば、切削後におけるバリや腐食の発生、熱による形状の反り、などの課題が真鍮の加工の際に起こりえます。そのため、加工精度の維持が難しく、真鍮の加工経験が無い加工業者に依頼すると、図面通りの加工を出来なかったり、そもそも依頼を断られてしまうこともあります。

真鍮の旋盤加工におけるポイント

真鍮の旋盤加工におけるポイントはいくつかあります。その中でも特に重要である3つのポイントを紹介します。

切削速度の調整

真鍮を旋盤加工で行う際のポイントの1つとして、切削速度の調整が挙げられます。切削速度を早めることにより、バリの発生を抑制できますが、一方で切削速度が早すぎてしまうと、切削工具の消耗が激しくなり、チッピング(欠け)に繋がりかねません。そのため、バリの発生と切削工具の消耗を抑制する最適な切削速度に調整する必要があります。

切削工具の選定

真鍮の旋盤加工において、バリを抑制する方法として切削工具の選定が必要となります。刃の角度が鋭利ですくい角が大きい切削工具を使用すれば、バリの発生を抑制に繋がりますが、刃のチッピングによる短寿命化に繋がります。一方で刃が鈍角で、すくい角が小さい切削工具を使用すれば、工具のチッピングによる短寿命化を抑制できる反面、発生するバリが大きくなってしまいます。切削速度と同様に、最適な大きさの刃の角度と、すくい角を持った工具を選定するこが真鍮の旋盤加工において重要なポイントとなります。

切削油の選定

最後に、真鍮の旋盤加工を行う際は、切削油の選定がポイントの1つとして挙げられます。切削油の冷却効果を用いて、切削時の工具と真鍮の間に発生する摩擦熱を抑制することにより、真鍮の旋盤加工を実現することができます。そのためにも、真鍮に最適な切削油を選定することが重要とされています。

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今回は、真鍮の切削条件と旋盤加工時のポイントについて、紹介しました。真鍮は、加工しやすい素材の1つではありますが、反りやバリが発生しやすい素材でもあるので、加工の際は十分な知識が必要とされます。

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