シャフトの基礎知識
シャフト（英：shaft）とは、一般に「軸」と呼ばれるもので、特に製造業においては動力を伝えるために用いられる棒状の機械部品のことを指す場合が多いです。
厳密に言うと、シャフトは2種類に分類されます。一つは、回転することで動力を伝達する回転軸。そしてもう一つは、部品を取り付けて固定するための固定軸です。前者の代表が、クランク状に折れ曲がったクランクシャフト、あるいはモーターやタービン等いわゆる原動機が生み出した動力を車輪・プロペラに伝えるドライブシャフトになります。また、エンジンバルブの開閉装置として使われるカムシャフトや歯切りを施したギアシャフトもそれらの仲間です。一方、バイクのホイールを車体に固定するために使用されているアスクルシャフトは後者にあたります。
シャフトが利用されている主な業界としては、自動車、船舶、医療機器。食品・産業機械があり、特に自動車や船舶にとっては無くてはならない部品の一つです。
旋盤加工の基礎知識
旋盤加工とは、工作機械の一つである旋盤（英：lathe）を用いた切削加工の一つです。切削加工は、プレス加工や成形加工と異なり小ロット生産にも向いていて、高精度の加工を得意とする加工法です。切削加工を分類すると、フライス盤を用いたフライス加工（ミーリング加工）と旋盤加工とに分けられます。
では、両者の違いは何でしょうか。フライス加工は、スピンドル（主軸）に取り付けたエンドミルやドリル等の切削工具を回転させ、それをワーク（被削材）に当てることで削る方法になります。旋盤加工はその逆で、回転するワークに固定された工具を押し当てて材料を削り取ります。
旋盤加工の強みは、円筒形状（丸物）の加工が得意であることです。フライス加工が比較的平面形状の切削に用いられるのに対し、シャフトやボルト、ピンといった機械部品を加工する際は旋盤加工で行なうのが一般的です。また、ねじ切り加工やテーパー加工（先細形状加工）も可能です。
シャフト旋盤加工 必ず押さえておきたい2つのポイント
シャフトの旋盤加工を行なう上で注意すべきポイントを2つご紹介します。
①要求強度や精度を充分考慮する
上で様々な種類のシャフトをご紹介しましたが、いずれも大きな負荷がかかる部位に用いられる場合がほとんどです。そのため、ねじれや圧縮等外部からの力に対する強度の高さが非常に重要になります。また、基本的に動力を伝達して制御を行なう部品であるため、高い品質と精度が要求されます。したがって、旋盤加工でシャフトを製作する場合は、要求強度や精度等の設計仕様に沿って加工を行なうことがポイントです。
②段取り
設計仕様を守ることはもちろんですが、コストや製造リードタイムが増大してしまっては本末転倒です。切削工具の交換回数をなるべく抑える、粗（荒）加工を施し加工時間を短縮するといった、段取り改善による納期短縮・コストダウンを図ることが大切です。これには、熟練の技術と経験が必要となってきます。
シャフトの旋盤加工なら当社まで！
当社フジタイトは、NC自動複合旋盤を用いた旋盤加工を得意としております。刃物を自社で製作しており、製品ごとに最適な加工方法を選択することができるため、ステンレス、チタンといった難削材の加工にも対応しております。また、VA・VE提案についても豊富な実績がございます。シャフトの旋盤加工についてお困りの方は、フジタイトにご相談・お問合せください！
