SUS303の特徴
SUS303の特徴について、以下の特徴があります。
①加工性
SUS303は、加工性に優れている材質です。これは、鋼材に含まれる硫黄(S)とセレン(Se)の添加によって実現されます。
②耐食性
SUS303は、他のステンレス鋼と同様に、耐食性に優れます。耐食性は、鉄に含まれるクロム(Cr)の存在によって提供されます。SUS303のクロム含有量は17-19%であり、酸化や腐食に対して優れた耐性を示します。
SUS303とSUS304の違い
SUS303とSUS304はよく比較される材質であり、以下にて違いを説明します。
①化学組成
SUS303は、硫黄(S)とセレン(Se)を添加しており、これによって加工性が向上しています。一方、SUS304は、クロム(Cr)とニッケル(Ni)を主成分としており、耐食性が強化されています。
②加工性
前述の通り、SUS303は加工性に優れ、SUS304と比較しても優位性があります。ただし、SUS303はSUS304と比較して溶接性は劣ります。添加されている硫黄やリンにより、溶接時の収縮応力発生により割れが生じやすくなります。
③耐食性
SUS303はSUS304と比較して、耐食性が劣ります。これは、SUS303に硫黄やリンが添加されているためです。
SUS303は優れた加工性により、自動車部品や電子機器など、幅広い業界にて使用されます。SUS304は、耐食性が優れているという特徴から、食品加工機器、建築材料、化学プラントなどで使用されています。
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